8/20/2013

語り部です!

Azuki 2013「Fifth」

伝う弦は嘆く
さわりを這い
音の礫
さざめく雨に濡れゆく
満ち溢れぬ其処彼処
気付けばここでは
鼓動さえ聴こえぬ
風は止まず
羽をさらうばかり
悠々と雲は流れる
静けさを語る波は
いつ口をつぐむ
訪れを望むばかり

渦が生まれるまでは
交わることができぬ
濁流に呑まれるまま
魂は何処へ向かう
波の音が聴こえる
無数の鐘が過ぎゆく
己はただ鼓動の中を踊る
異なる声からだが笑う
空はまだ泣き止まず
降りしきる音を叩きつけられ
ここに在る意味など消える

音が崩れ落ちる
掻き鳴らす弦は渦に変わる
満ち溢れる静けさの際に
立ち尽くす己など見る影も無い

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